BLOG馬場毎日 sawayaka

視界不良の馬場より金ゐ國許が綴る、満願成就三千里手前の幸福雑記

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分校へ

 誰にでも「忘れられない夏」があると思う。
 骨折してベッドの上で過ごした夏。初めて海外旅行に行った夏。恋人と海で遊んだ夏。アイスキャンディーを落として父親にこっぴどく叱られたのが忘れられないという人だっている。
 なぜ忘れられないのか、理由なんてどうでもいい。なぜだか全く分らないけれど、脳裏にこびりついて離れない夏がある。「青い」だの「ノスタルジー」だの、いくら揶揄されてもかまわない大切な記憶。「失いたくない」と体が叫んでいるような、誰にだってそんな記憶があるはずだ。

 私が野方第二分校を初めて訪れたのは、もうだいぶ前になる。当時つけていた日記によれば、1998年3月14日。まだハルマゲドンも起こっていない、遠い昔の話である。

 なんでそんなところに行ったのかは覚えていない。多分テレビ番組か何かで、第二分校野球部がマネージャーを募集しているのを知って、猛烈に惹かれたのだろう。
 どういうわけか当時の私は「野球部のマネージャー」に相当惹かれていたし、「分校」の単語は今でも私を刺激する。あるいは、暇をもてあましていた浪人生にとって、自分と縁の無かった世界が「救いの手」に見えたのかもしれない。

 私は貯金を全額下ろして、分校までの旅費に当てた。近所のダイエーで格安の衣類を大量に買い込み、それをボストンバックに詰め込むと、新幹線で山形に向かった。

 事前に電話はかけていない。手紙も出していない。わざわざ東京から行くことがばれたら、「来るな」と言われてしまうのが目に見えている。だから、駅前に送迎バスを見つけたときは心底驚いた。

 少し離れた駅の柱の陰から送迎バスを見ていると、野球部員たちが降りてきて、その後ろに引率の先生らしき人物がいた。彼は私のいる柱の方へ進んできて、脇を通り過ぎた。ホッと胸をなでおろしていると、急に肩をつかまれた。

「嘘はいかんよ。嘘は」
「え?」
「君は野球には向かない。というより甲子園になんかかけらも興味がないじゃないか。金ゐくん、嘘はいかんよ。」
「え?」


というわけで、私の
さわやかなブログが始まる。
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