BLOG馬場毎日 sawayaka

視界不良の馬場より金ゐ國許が綴る、満願成就三千里手前の幸福雑記

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つげ義春と手塚治虫一

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『電話』 プレイコミック1969年11月10日号

赤学派の委員長を務める主人公・大沢のもとに、ある夜寺山と名乗る謎の女からデートの誘いの電話が掛かってくる。待ち合わせ場所には、日付と場所が走り書きされたノートを手にした青学派の女生徒が。デモの途中に事故死したはずの寺山の正体は?大沢は彼女に会えるのか?学園闘争で荒れる大学を舞台に巨匠が描く、異色怪奇短編。


69年発表で学園闘争。まさしく時代を反映した作品だが、内容的にはいまいちピンとこない。不毛な闘争(ないし毎日)への憤りという主題が見え隠れするものの、いたって平板な娯楽作に過ぎず、「巨匠の異色作品」として以上に評価すべき点はない。講談社の廉価版では『恐怖短編集』に入れられるという不当な扱いを受け(少なくともそこに「恐怖」はないのだから)、これが好きという手塚ファンも聞いたことがない。人気は高くないのだろう。

同時代にありながら、時代の緊張をこうして描き流す手塚の心境については資料を見つけ次第ここで引用する。が、問題は物憂げな主人公が読んでいる本である。「つげ義春」の文字がはっきり読めるが、いったいどの作品集だろうか。

一見、『限定版つげ義春選集』かと思ったが、北冬書房から全十巻の刊行がスタートしたのは、77年5月のこと。ブラックジャックも言っていた。「時間には逆らえない」と。

mahalo_ok-img384x542-111453218700000006.jpg 誰か安く譲ってください


作品の発表時期を考えると、(東考社『噂の武士』『蟻地獄』や幻燈社『つげ義春初期短編集』、青林堂『つげ義春作品集 現代漫画の発見1』もあるが)やはり『ガロ』増刊号『つげ義春特集?』だろう。もちろん青林堂から、1968年6月に出版された。目次は以下の通り。

ねじ式/運命/不思議な絵/沼/チーコ/初茸がり/通夜/山椒魚/李さん一家/海辺の叙景/紅い花/西部田村事件/解説「沈黙へ向かう抒情」石子順造/「つげ義春論」佐藤忠男/「水色のユーモア」竹内権/「笑わぬオカッパの少女論」唐十郎/「つげ義春氏との出遭い」水木しげる/「つげ義春氏のプロフィル」桜井昌一/つげ義春作品リスト

つげファンならほぼ100%が所持しているという(馬場つげ総研調べ)この「増刊号」についての詳細は別項に譲るが、それにしても、このコマの主人公はなぜこんなに浮かない顔をしているのだろうか。

「世の中には・・・・・・/学園闘争とマンガしかない・・・・・とまあそれまでのぼくは/そう信じ込んでいた」

このセリフがいったい巨匠の卑下なのか矜持なのか、「人間の神様」は実に不可解だ。手元の難解マンガは風俗なのか、当てこすりなのか。これから両者の作品を見ていくにつれ、それも判明することだろう。
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